耳垢（外耳道真珠腫）・外耳炎について

あなたは耳掃除どうされてますか？自分の耳は、自分では見ることが出来ません。

最近聞こえが悪くなったと受診される方の中には、耳垢が溜まって耳栓となっているパターンが多くあります。本人は耳掃除をしているつもりでも、綿棒などで耳垢を奥に押し込んで突き固めてしまっている場合も多い様です。（その場合、耳に水薬を入れて、ふやかして取ります。）

耳垢は溜まった状態で放置しておくと、溜まった耳垢の塊が触れている周囲の骨を溶かしてしまう外耳道真珠腫になります。

お年寄りの方や、あまり耳掃除をしない方・ご自分では耳掃除が出来ない方などに多く見うけられます。更に、外耳道真珠腫により、外耳道が凸凹に変形しますと、より耳垢が溜まりやすくなります。

また、以前に耳の手術をされている方の中には、手術で側頭骨を削って耳の穴が広くなっている方がみえます。この場合は、どうしても広い耳の穴の中に耳垢が溜まってしまい、御自分ではきれいに取ることは不可能です。月に一度程度の定期的な受診が必要となります。



逆に耳掃除をやり過ぎますと、外耳道を傷つけてしまいます。痒いだけなら外耳湿疹、痛みや腫れがあれば外耳炎です。外耳炎のなかには、カビ（真菌）が繁殖している場合もあり、こうなるとなかなか頑固です。湿疹には、炎症をとってかゆみを抑える軟膏を使用します。感染が起きている場合は耳内の洗浄や消毒が必要です。抗生剤（内服・点耳）や抗真菌剤（クリーム塗布）を使用することもあります。

耳掃除は、やり過ぎも放っておくのも良くありません。数ヶ月に一度耳掃除だけで通院される方もおみえです。耳垢が気になる方や耳掃除に自信のない方は、気軽に受診してください。

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